マイノリティ独女は今日も生きるのがつらい

普通をあきらめた限界女性の創作

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

朗読台本 詩 「プラネタリウム」

「プラネタリウム」 天井(てんじょう)に映し出される星空が私を癒(いや)す午後8時 雨の日の憂鬱(ゆううつ)も伝えられずに散(ち)った想いもこうして見上げればみんな、遠くに 静かに流れるアナウンスが知らなかった星の名を教えてくれて新しい私になれる気が…

朗読台本 詩 「線香花火」

「線香花火」 パチパチと静かに火花を散(ち)らす線香花火じっと見つめる、私とあなた 赤く膨(ふく)れ上がる玉が落ちてしまうその前にあなたに想いを伝えたいのに 明かりに照らされるあなたの優しい微笑(ほほえ)みに心奪(こころうば)われて何も言えなくなる …

朗読台本 詩 「彗星」

「彗星(すいせい)」 あなたはまるで闇夜(やみよ)に流れる箒星(ほうきぼし) 膝(ひざ)を抱えて小さくなったわたしの前に突然流れ落ちて眩(まぶ)しいくらいに光を放(はな)って私の心を攫(さら)っていって そうして瞬(まばた)きのうちに深い藍(あい)に吸い込まれ…

朗読台本 詩 「春の雨」

「春の雨」 暗い雨の夜道(よみち)にぼんやり浮かび上がる花びらの絨毯(じゅうたん)打ち付ける雨に薄紅(うすべに)が滲(にじ)んで溶(と)ける 乱(みだ)れ咲(ざ)いた桜も燃えるような恋も春の嵐に儚(はかな)く散(ち)った 傷ついた分だけ優しくなれるならこんな私…

朗読台本 詩 「夜に咲く」

「夜に咲く」 夜空の色が褪(あ)せるほど眩(まぶ)しく輝くあの月とあなただけが私の熱情(ねつじょう)を知っている 絡(から)めあった指の先から全身に広がる甘い熱 白い皮膚(ひふ)の下で紅(あか)く沸(わ)き立つ血潮(ちしお) 星の数ほど何度「好き」を言葉にし…

朗読台本 詩 「銀河鉄道」

「銀河鉄道」 ひとつの曇(くも)りもない澄(す)んだ空気を纏(まと)ったサファイアの夜空 神さまが手にした宝石箱からこぼれ落ちた星屑達(ほしくずたち)はいっそうキラキラ輝いて こんな夜は銀河鉄道に乗り込んであなたと2人どこまでも旅しよう 見たことのない…