マイノリティ独女は今日も生きるのがつらい

普通をあきらめた限界女性の創作

2020-10-02から1日間の記事一覧

朗読台本 詩 「春の雨」

「春の雨」 暗い雨の夜道(よみち)にぼんやり浮かび上がる花びらの絨毯(じゅうたん)打ち付ける雨に薄紅(うすべに)が滲(にじ)んで溶(と)ける 乱(みだ)れ咲(ざ)いた桜も燃えるような恋も春の嵐に儚(はかな)く散(ち)った 傷ついた分だけ優しくなれるならこんな私…

朗読台本 詩 「夜に咲く」

「夜に咲く」 夜空の色が褪(あ)せるほど眩(まぶ)しく輝くあの月とあなただけが私の熱情(ねつじょう)を知っている 絡(から)めあった指の先から全身に広がる甘い熱 白い皮膚(ひふ)の下で紅(あか)く沸(わ)き立つ血潮(ちしお) 星の数ほど何度「好き」を言葉にし…

朗読台本 詩 「銀河鉄道」

「銀河鉄道」 ひとつの曇(くも)りもない澄(す)んだ空気を纏(まと)ったサファイアの夜空 神さまが手にした宝石箱からこぼれ落ちた星屑達(ほしくずたち)はいっそうキラキラ輝いて こんな夜は銀河鉄道に乗り込んであなたと2人どこまでも旅しよう 見たことのない…