マイノリティ独女は今日も生きるのがつらい

普通をあきらめた限界女性の創作

朗読台本 詩 「声をさがして」

「声をさがして」

夜はこんなにも静かなのに
あなたの声は聞こえない

月はその身を銀に濡(ぬ)らして
ただ、孤独(こどく)を嘲笑(あざわら)う

星は瞳(ひとみ)の奥でチカチカ揺れて
一粒(ひとつぶ)、また一粒と溶(と)けていく

わたしはじっとからだを丸めて
目を閉じて
耳を澄(す)まして
息を潜(ひそ)めて

あなたの声を、探してる