マイノリティ独女は今日も生きるのがつらい

普通をあきらめた限界女性の創作

朗読台本 詩 「柔らかい、光」

「柔らかい、光」

ぽっかりと浮かんだ満月も
キラキラと瞬(またた)く星たちも
灰色(はいいろ)の雲が隠してしまう、夜

咽(むせ)び泣くこの声も
次から次に溢(あふ)れる涙も
深い闇に溶けて混ざる

あなたは知らない
胸が詰(つ)まるような、この想い

あなたは知らない
私の切ない、恋心

雲が晴れて
一筋(ひとすじ)の月明かりが部屋を差す

それはまるで
溢(こぼ)れる涙を拭(ぬぐ)うように
柔らかく、柔らかく